Freescale Semiconductorは、汎用/業務用無線機市場向けSoC「MC13260」を発表した。業務用無線機などの用途に専用設計された32ビットのARM9プロセッサ、ソフトウェア・モデム、RFトランシーバ、およびオーディオ・コンバータが統合されており、2011年第2四半期に一部のカスタマ向けにサンプル出荷を開始する予定のほか、一般市場向けの出荷を2012年第1四半期予定としている。

同製品を用いることで、システム設計者は、外部パーツの追加を最小限に抑えることが可能となり、必要なボード面積を縮小することが可能となる。このため、従来ソリューションに比べて、全体のパーツ点数は1/3未満、ボード面積は1/2未満に抑えることができるようになると同社では説明している。

また、通信システム専用に最適化されたベクタ形式のデジタル・シグナル・モデム・プロセッサを搭載しており、現在の各種無線機に採用される汎用のDSPよりも少ない消費電力で高いMIPS分解能を達成することが可能だ。 さらに、内蔵されているRFトランシーバは、アナログとデジタルの無線規格に関する各種の性能要件を満たしており、12.5kHzのシステムで75dBの隣接チャネル選択度を達成する能力がある。加えて、RFシンセサイザは、60MHz~960MHzの範囲の周波数に対応しており、高いC/N特性を有しているという。