東京都はこのほど、3月23日に金町浄水場から乳児の指標値を超える放射性物質が検出されたことを受け、Webサイトで「水道水の放射能に関するQ&A」を公開した。

以下、主なQ&Aを紹介する。

飲料水中の放射性ヨウ素に関する乳児の指標値である100Bq/kgを超える水道水を飲んでも大丈夫ですか?

厚生労働省は、「指標値を超える水道水を一時的に飲用しても健康影響が生じる可能性は極めて低く、代替飲用水が確保できない場合には飲用(乳児による水道水の摂取を含む)しても差し支えありません。また、手洗い、入浴等の生活用水としての利用は可能です。」としています。

乳幼児の飲用制限になるのは、何歳までが対象ですか?

1歳未満の年齢の乳児が対象になります。対象となる年齢の乳児には、乳児用調製粉乳(粉ミルク)を溶かすのに水道水を用いないなどの対応を、お願いいたします。

この状態はいつまで続くのですか?

雨の影響などで、一時的に放射能レベルが上がることが考えられますが、その影響が解消されれば放射能レベルが低下すると考えられます。また、福島原発からの放射性物質の飛散量が減少すれば、水道水の放射能レベルも低下していくと考えられます。

なぜ、金町浄水場、朝霞浄水場、小作浄水場だけ分析しているのですか?

東京都水道局の水源は、主に利根川、荒川、多摩川水系があります。これらの浄水場は、利根川水系の代表として金町浄水場、荒川水系の代表地点として朝霞浄水場、多摩川水系の代表として小作浄水場で測定をしています。

水源地や河川に雨が降っても問題ありませんか?

雨が降った場合には、放射性物質の粒子が雨水とともに降下し、河川などに流入する可能性がありますので、水道局では、浄水薬品の注入量を増やしたり、粉末活性炭注入を徹底して、浄水処理を強化しています。

放射性物質は、浄水処理で除去できるのですか?

放射性物質は、通常の浄水処理(凝集沈でん・砂ろ過)や活性炭処理の除去効果が確かめられています。

指標を超過した水を摂取してしまった場合はどうすればよいですか?

厚生労働省は、「指標値を超過した水を一時的に摂取した場合において、直ちに健康に影響は生じない」としています。なお、代替となる飲料水がない場合には、飲料しても差し支えないとしています。

東京のWebサイトのトップページに「水道水の放射能に関するQ&A」のリンクが掲載されている。すべてのQ&Aを知りたい方はこちらを参照されたい