米Oracleは3月22日 (現地時間)、Intel Itaniumプロセッサ向けのソフトウエア製品の開発をすべて打ち切ると発表した。

同社によると、Intelのシニアレベルのマネージメントとの数度にわたる協議において、Intel経営陣がx86プロセッサに戦略的な軸足を移す姿勢を明らかにしたため、Itaniumが終焉に近づいていると判断したという。「MicrosoftとRedHatはすでにItanium向けのソフトウエア開発から撤退している。HPのLeo Apotheker, CEOは、HPの今後の戦略に関する詳細なプレゼンテーションの中でItaniumには触れなかった」(Oracle)としている。なお、Itanium搭載サーバ向けの既存のOracleソフトウエア製品については「継続的な顧客サポートの提供」を約束している。

Oracleの発表に対して、Intelは23日 (同)に「IntelはItaniumプロセッサおよびプラットフォームに対する取り組みを、これまで同様に継続しており、現在も数世代にわたるチップ開発が計画通りに遂行されている」というPaul Otellini, CEOのコメントを公開した。Itaniumは、Tukwila (コードネーム)アーキテクチャに続いて32nmルールで製造される8コアのPoulson (同)が登場し、さらにロードマップ上にはKittson (同)が控えている。同社は4月12日-13日に北京で開催されるIntel Developer’s Forumの基調講演で、今後のItaniumプロセッサの展開について説明するという。

また、Oracleのプレスリリースの中でItaniumに対する消極的な取り組みを指摘されたHPは23日(米国時間)、「SPARCサーバの市場シェアが落ち込む中で、Oracleは自身のサーバを顧客に押し付け始めた」と反論した。同社は、10年以上にわたるロードマップに沿ったHP-UX/ Itaniumプラットフォームの開発の継続を改めて表明。エグゼクティブバイスプレジデントのDave Donatelli氏は「浅ましい策略で公正な競争を制限し、企業や政府機関を危険にさらして数百万ドル規模の生産性の損失を与えるOracleに、われわれは憤慨している」とコメントしている。