PALTEKは3月1日、太陽電池が出力する電力を模擬的に発生させることができる「リアルタイム・パワーコントローラ」を開発したことを発表した。

同コントローラを用いることで、パワーコンディショナや充電器などのようなインバータ/コンバータの開発において実際に太陽光発電システムを設置せずに開発を行うことができるようになる。

開発したリアルタイム・パワーコントローラの利用イメージ

同パワーコントローラは、福岡スマートハウスコンソーシアムでの実証実験の成果を活用し、スマートエナジー研究所、dSPACE Japanおよび崇城大学 エネルギーエレクトロニクス研究所の協力のもと、モデルベースデザインにより太陽電池の出力電圧/電流制御をモデル化したシステムで、気象条件により変動する日射量を電力パラメータとして入力することで太陽電池の出力電圧/電流をダイナミックに制御するもの。

コンバータボードとシステム制御ユニットで構成されており、制御ユニットで気象条件などによるリアルタイムな変化に追従するための制御を行い、コンバータボードにより太陽電池からの電力を模擬発生させることが可能だ。

太陽電池から最大電力を取り出すためには、電流と電圧の積が最大になるように電圧をMPPT制御(Maximum Power Point Tracking:最大電力追従制御)する必要があるが、高速な演算出力を実現するために、XilinxのFPGA「Virtex-5 SX95T」を搭載したdSPACEのボード「DS5203」を採用。これにより、再生可能エネルギーの周辺機器開発における開発期間の短縮および開発コスト低減が可能となると同社では説明している。