NXP Semiconductorsは、「ARM Cortex-M0」プロセッサを搭載した産業用制御向け32ビットマイクロコントローラ「LPC1200」シリーズを発表した。同シリーズは、32/48/64/80/96/128KBの製品が用意されており、カスタマは必要とするフラッシュメモリサイズを選択することが可能であり、48LQFPおよび64LQFPのパッケージでピンは完全互換性を確保している。また、内蔵セグメントディスプレイドライバのオプションは、LQFP100パッケージで、第2四半期の出荷が予定されている。
同シリーズは、エネルギー効率の高いシステムや電源管理要件に対応することを目的に開発されたもので、例えば最新の洗濯機においては、モーターシステムの制御、ユーザーインタフェースの処理、システム電力消費の監視 オフボード通信管理を高効率で統合されたシンプルソリューションとして1つのマイコンで実現することができるという。また、大電流に対応するGPIOにより、外部トランジスタを用いずTRIAC(双方向サイリスタ)を直接制御できるため、フットプリントとコストの削減が可能となる。
また、CoreMarkのCPU性能ベンチマーク試験で45を超える高いスコア(1.51/MHzに相当)で対応しており、割り込みコントローラ、DMAサブシステム、オンチップペリフェラル、GPIO間の相互接続などにより、50種類以上のフラッシュ/SRAMメモリの組み合わせを実現可能だ。
さらに、独自のSRAMアーキテクチャにより2KBの各低電力ブロックを可能な限り低い電力モードに自動で設定することが可能なほか、高い信頼性と堅牢性を達成するよう設計されており、Langer EMV-TechnikがIEC勧告61697-1に基づいて実施したEFT(電気的ファストトランジェント)試験では、ESD(静電気放電)耐性は8kVを達成している。
このほか、ペリフェラルとしては、 独立の内部発振器ソースを持つウィンドウ型ウォッチドッグタイマ(家電安全規格IEC60730クラスBに準拠)を搭載しているほか、すべてのGPIOピンにプログラマブルデジタルフィルタ機能を搭載。加えて、Fast-mode Plus仕様のI2Cにより、典型的なI2C I/Oドライブと比較して10倍優れたバス-ドライブ性能を実現することに成功している。
また、32段階の電圧リファレンス、エッジ・レベル検出、出力フィードバックループを搭載するデュアルアナログコンパレータを搭載し、出力フィードバックループは555タイマの単安定、非安定や単純なセット/リセットなど複数のステートをサポートしている。