STMicroelectronicsとLifeNexusは、STMicroがLifeNexusが提供するPersonal Health Card用マイクロプロセッサ「iChip(Individually Controlled Health Information Platform)」を生産することで合意したことを発表した。

Personal Health Cardは多用途電子健康保険カードで、内蔵されたiChipにより個人の医療記録を安全に格納すると共に、同一カード上に支払い機能を追加することもできるという特長を持っている。

同カードは、個人の医療記録(Personal Health Record:PHR)を財布に入るサイズのカードで安全に保管できるよう設計されたもので、iChipは、暗号化およびパスワード保護されたチップ・カードに内蔵されている「モバイル・サーバ」技術を利用することで、個人とその家族の包括的な医療情報を格納するためのセキュアな環境を提供するものとなっている。

処方箋、病歴、アレルギー、保険データ、緊急連絡先、医師のメモを含む重要情報およびその他の情報を、モバイル・サーバ技術を利用して安全に保管することができ、各自が必要な時に必要な場所で重要情報へのアクセスの認証を行う。安全に暗号化された機密情報は、パスワード保護され「Web外」に保存されるため、iChipによりユーザが絶対的な制御権を持つことになると両社は説明しており、今後は各自が個人医療情報を管理すると共に、希望に応じてiChipを支払いカードに応用し、日々の買い物全般を便利に行うことが可能になるだろうとしている。