フォーステン・ネットワークスは2月17日、都内で記者説明会を開催し、データセンター向けのスイッチ新製品「S4810」の出荷を開始したことと、今後の日本市場における戦略を発表した。

Force10 Sシリーズ S4810。標準価格は180万円~

「S4810」はシャーシ型スイッチからの移行を主な目的とした"トップ・オブ・ラックスイッチ"と呼ばれる製品で、1Uサイズながら1GbE/10GbEに対応する48ポートと、40GbEのQSFP+に対応する4ポートを搭載している。

同製品の特徴は1.28Tbpsのスイッチング容量と700ns以下とされるスイッチングレイテンシであり、このクラスのスイッチ製品としては「競合製品と比べても最高レベルの性能」(同社)だという。

他社製品との比較 (資料: フォーステン・ネットワークス)

また同製品は、主にHPC(High Performance Computing)用途を対象として、レイテンシを重視するユーザー向けにカットスルー方式での動作を実現する「Alternate Store and Forward(ASF)モード」を搭載。エラーチェックを行う通常のモード(「Store and Forwardモード」)との切り替えを、コマンドライン1行(「Force10(conf)#asf-mode stack-unit 0」)で行うことが可能となっている。

フォーステン・ネットワークス 代表取締役社長 林田直樹氏

今回の記者説明会では同社 代表取締役社長 林田直樹氏が日本市場における今後の戦略について説明を行い、「今後2年間で売上を現在の3倍(約30億円)に、市場シェアは10GbEスイッチで10%、40GbEスイッチで50%以上にする」という目標を明らかにした。

さらに、パートナー施策の強化も実施し、都内に製品検証のためのラボ施設を開設することや、二次代理店の開拓・拡充を図る考えを示した。その一環として同社は今週からサードパーティとの協業のもと、ヒアリングや設置サービス、OSアップグレード、ドキュメンテーションの提供といった新サービス「プロフェッショナルサービス」を今週から開始しているという。

林田氏は、「ここ数年は媒体への露出が少ない状況が続いていたが、今後は定期的なプレスカンファレンスの開催やWebプロモーションなど、マーケティング施策にも注力し、ブランド力の強化を図る」としている。