Texas Instruments(TI)は、シリアル制御、16チャネル内蔵、4チャネルごとのグループ遅延機能を備えた、定電流シンクLEDドライバIC「TLC59282」を発表した。同製品は、SSOPパッケージですでに量産出荷を開始しており、1,000個受注時の単価(参考価格)は、0.47ドルとなっている。
同製品は、各LED出力スイッチのタイミングを分散化することで、スイッチング電流のピーク過渡波形を低減し、同時に発生するスイッチング雑音を低減することができる。そのため、低価格の両面PCBを使ったパターン設計を行いやすくなるため、従来のマルチチャネルLEDドライバ製品で、出力のブランキング期間中に、スイッチング過渡波形の影響でシリアル通信経路のデータが不正になりやすく、これを防ぐために必要であった4層PCBより基板コストを抑えることが可能となる。
また、チャネル間およびチップ間で高精度の出力電流を提供することから、各LEDストリングへの均一な出力電流も実現可能だ。
入力電圧範囲は3.0~5.5Vとなっており、LEDチャネル電圧は17V(max)、同時スイッチング雑音を最小にする、4チャネルごとのグループ遅延機能を搭載しているほか、複数デバイスのカスケード接続が可能なシリアル通信機能を搭載し、ディスプレイ・コントローラは1本のシリアル・バスで複数のLEDドライバを制御することが可能 となっている。
さらに、チャネル間の電流精度は±0.6%(typ)、チップ間の電流精度は±1%(typ)を実現、これによりLEDストリング間で均一な輝度を実現しているほか、30nsのブランク・パルスにより、マルチプレックス点灯のアプリケーションにおいて、高いリフレッシュレートを使用することが可能となっている。