テクトロニクス社は2月10日、シリアル・バスのデバッグをサポートする「シリアル・バス解析支援プログラム」を発表した。
同プログラムは、自動車や家電製品、コンピュータなどで採用が進むシリアル・バスの設計において、時間や工数が掛かるデバッグや解析を支援し、設計、開発時間の短縮と効率化を図ることを目的として計画されたもので、2011年6月末まで実施される予定だ。
プログラムの概要は、同社のWebサイト上にプログラム特設ページを開設、集約したシリアル・バス解析に役立つ情報の提供のほか、最新のシリアル・バス解析に関するアプリケーション・ノートやトラブルシューティング・ガイドの提供やシリアル・バス解析に関するセミナーの開催、シリアル・バス解析に関する正しい情報を提供するためのトレーニングの実施などを行うというもの。
また、シリアル・バス解析に関する専用の問合せ窓口を特設サイト上に設置し専任のスタッフが対応を図るほか、2011年3月末までの期間には主要なシリアル・バス解析モジュールの無料提供や対象となるオシロスコープを最大25%ディスカウントして提供するなどのキャンペーンも行う。
なお、米Tektronixが2010年に実施した調査では、500MHz以下のオシロスコープを利用しているカスタマの63%、300MHz以下では60%が、I2C、SPI、CAN、LIN、RS232Cなど、何らかのシリアル・バスの測定を行っているが、長いバス信号を手作業でデコードして問題を診断することは、非常に時間がかかりエラーを起こしやすい作業であり、データの読み取りミスや読み間違えを起こしやすく、それによる測定のやり直しなど、膨大な時間と労力が掛かかっていることが判明。そうした環境に反するように、製品の商品化までのリードタイム短縮や品質向上に対する設計への要求が、年々高まっていることから、こうした課題を解決する今回のプログラムを計画したとしている。