ミクシィは2月9日、NFC(Near Field Communication : 近距離無線通信)による「mixiチェック」、「mixiチェックイン」の利用が可能になったことを発表した。
今回の発表は、NFCを活用したAndroid向け情報共有サービス「taglet」にmixiチェック、mixiチェックインを対応させたというもの。これにより、NFC対応Android端末をNFCタグにかざすだけで、mixiチェック、mixiチェックインを利用できるようになる。
mixiチェックは、ユーザーが興味/関心を持った情報を簡単な操作で自身のmixiアカウントに取り込み、友人/知人と共有するための機能。現在、さまざまなサイトに「mixiチェック」ボタンが追加されており、同ボタンをクリックするだけで自身のmixiアカウントに、"チェックした"という履歴を残すことができる。
一方、mixiチェックインは、携帯電話のGPS機能や基地局情報などを利用して、現在地やお店の情報を自身のmixiアカウントに簡単に取り込める機能。利用するには、Webサイトにアクセスしたり、専用アプリを立ち上げたりする必要があった。
これら一連の機能は、「Webの世界でしか利用できない」(ミクシィ サービス本部 コアサービス部 開発グループ コミュニケーション開発チームの井上恭輔氏)ものであり、「これをいかにして現実世界と連携させるかというのが大きな課題だった」(井上氏)という。
この課題を解決する手段の1つとして、ミクシィはNFCに着目。今後は、例えば、NFCタグ付きのPOP広告を店頭に設置しておけば、来店者はそこにAndroid端末をかざすだけで自分がその店に来店したという行動履歴をミクシィ上に残せるようになる。また、NFCタグを付けた書籍などが出てくれば、ユーザーは自分が読んだ書籍の情報をこれまで以上に簡単にmixiに取り込めるようになり、そこから口コミが広がっていくことも考えられるという。NFCタグには固有のIDが振られるため、1人1回や、1購入あたり1回といったキャンペーンなどに活用することも可能だ。
NFC機能のデモを行う、ミクシィ サービス本部 コアサービス部 開発グループ コミュニケーション開発チームの井上恭輔氏。NFCタグ付きのポップにNexus Sをかざしている。なお、井上氏は、tagletの開発者でもある |
なお、同機能を利用するには、Android 2.3対応端末と、Androidマーケットで無償提供されている「taglet」の専用アプリが必要になる。現在のところ、対応端末は国内未発売のNexus Sのみで、今回発表したサービスも当面は実験的に提供していく考えだが、今後対応端末の増加が見込まれているほか、ミクシィではおサイフケータイへの対応も進めているという。