Chromeless Browser

Mozilla Labsは2007年、Webアプリケーションをデスクトップと融合させるプロジェクトPrismを発表した。Firefoxを構成している技術をベースにして特定のWebアプリケーションをあたかもネイティブアプリケーションのように振る舞わせることを目的としていた。Mozilla LabsはこのPrismプロジェクトを終了させると発表。代わりに、その後継プロジェクトとなるChromelessを開始した。

Chromelessの目的はPrismに近いところにあるが、この3年間の経験を加味してより一般的なアプローチを採用している。PrismはWebアプリケーションをデスクトップアプリケーションのように振る舞わせることに主眼が置かれていたが、ChromelessではHTML、JavaScript、CSSなどの技術を使ってネイティブ風アプリケーションを開発するといった方向に目が向けられている。

Chromelessプロジェクトは登場して間もなく、今後どうなるかはまだわからない。影響を受けているベース技術を加味すると、JetpackのAPIを使ってFirefox技術をベースとしたアプリケーションが開発できるというスタイルになっていくものとみられる。HTML、JavaScript、CSSをベースとした現在のアドオンやエクステンションを拡張して、アプリケーションそのものを開発できるようにすると見ることもできそうだ。