STMicroelectronicsは、HD画質の向上を可能にし、DisplayPort対応モニタやPCなどにおけるESD(静電気放電)保護性能が改善できる過渡電圧サプレッサ(TVS)「ESDAXLC6-1MY2」を発表した。
DisplayPort、HDMI、USB3.0、eSATAなどの高速外部接続規格では、ユーザによるケーブルの着脱時に発生する静電気パルスに起因したシステム回路の損傷を防止する保護ICの性能向上が求められている。これらの製品は、外部コネクタの個々の端子に接続され、静電気パルスのエネルギーを吸収または迂回させるが、画質の劣化を防ぐためには信号ラインの負荷静電容量を可能な限り最小限に抑える必要があった。
同製品は、低キャパシタンスにより、画質を維持すると共に各種規格に適合するESD保護を実現したもの。信号ラインへの負荷が最大0.35pFで、低キャパシタンスであることから信号帯域幅が従来の6GHzから7GHzとなり、DisplayPortインタフェースの2.7Gbit/sのデータ・ストリームを歪みなしで通過させることが可能となる。また、同様のチャネル当りデータ転送レートであるHDMI、USB3.0およびeSATAインタフェースの保護にも対応する。
シングル・チャネル・デバイス(高速ライン1本を保護)であり、IEC 61000-4-2 level 4認定を取得。パッケージはSOD882(1mm×0.6mm)を採用している。
なお同製品は、すでに量産出荷を開始しており、単価は1万2,000個購入時で約0.15ドルとなっている。