National Semiconductor(NS)は、36dBのイコライゼーション・ゲインを提供しながら、同社の既存ソリューション比で消費電力をチャネルあたり55mWと半減させ、かつ伝送距離を24-AWG高性能ケーブルで20mと倍増させることが可能となる「マルチチャネルPowerWise 10Gbpsリピータ」3製品を発表した。3製品は、4つの単方向チャネルで構成される「DS100BR410」、2つの単方向チャネルを持つ「DS100BR210」、1つの双方向レーン(送信チャネル×1、受信チャネル×1)を持つ「DS100BR111」で構成され、DS100BR410は7mm×7mmの48ピンLLPパッケージで出荷が開始されており、DS100BR210とDS100BR111は4mm×4mmの24ピンLLPパッケージで、2011年3月初頭よりサンプル出荷が開始される予定となっている。
3製品ともに同社の第3世代SiGe BiCMOSプロセスを採用しており、データセンタと高性能通信システムのチャネル損失補正のための受信イコライゼーションと送信ディエンファシス機能により、インターコネクト距離を延長しながら、最大10.3125Gbpsのデータ帯域幅を実現している。主要用途は10GbE、Fibre Channel、XAUI、CPRIおよびInfinibandなどのシリアル・プロトコルを使用する高速アクティブ・ケーブル・アセンブリとFR-4バックプレーンとするほか、ストレージ・アプリケーション向けにSAS/SATAアウト・オブ・バンド(OOB)信号もサポートしている。
DS100BR410 は、2.5Vの単一電源電圧で動作し、チャネルあたり55mW(代表値)の消費電力を実現する。また、チャネル損失補正のための各チャネル上での受信イコライゼーション(最大36dBブースト)と送信ディエンファシス(-9dB)機能により、インターコネクト距離を延長することが可能。これにより、システム内の部品配置のフレキシビリティを最大限に高められるようになると同社では説明している。
また、2つの単方向チャネルを持つDS100BR210および、1つの双方向レーンを持つDS100BR111は、チャネルあたりの消費電力が65mW(代表値)で、3.3Vまたは2.5Vの電源で動作する。2製品とも最大36dBのゲインの受信イコライゼーションと-12dBの送信ディエンファシス能力を備えている。
さらに、3製品とも未使用チャネルのパワーダウンと、ピン設定またはSMBus(I2C準拠)アクセスによってシグナル・コンディショニング設定が可能となっている。