米Gartnerは1月26日(英国時間)、モバイルアプリケーションの市場調査報告書を発表した。モバイルアプリケーション市場は2011年、前年比190%増の151億ドルの売り上げを予測しており、「一時的ブームではない」としている。

Gartnerによると、エンドユーザーがアプリに対して直接払う金額と広告収入を合わせたモバイルアプリケーション市場は2010年、約52億ドルだったという。それに対し、2011年は3倍近くの151億ドルと予測。さらに、2010年から2014年までの成長率に関しては1000%という数字を示している。

2008年7月以来の累計ダウンロード数は、2010年の段階で82億回だったが、2011年には117%増の171億回に達する見通し。このうち、81%が無償で公開されているアプリケーションを占めるが、Gartnerによると無料アプリの比率は減少傾向にあり、2011年もこの傾向が続くという。ただし、2012年から2014年には、無料アプリの比率が増加に転じると予想。さらに、有料と無料の両方を合わせたアプリケーションのダウンロード数は、2014年には1850億回になると見ている。

一方、広告収入に関しては、2010年はアプリケーション市場の16%を占めるに過ぎなかったが、2014年には全体の3分の1にまで拡大すると見込みという。

さらに報告書では、モバイルアプリ市場の成長要因はパイの増加にあり、1ユーザーあたりの平均ダウンロード数は変わらないとの見解も紹介。また、メディアタブレットも市場を牽引する要因として挙げられている。

アプリマーケット別では、米Appleの「App Store」が圧倒的シェアを持ち、10アプリ中9近くがApp Store経由でダウンロードされている状況だという。