シマンテックは1月27日、「メッセージラボ インテリジェンス2011年1月度レポート」を発表した。それによると、1月期のスパムメール最多受信国がオマーンになったことなどが判明している。
同調査は、主に電子メール(メッセージング)に関するセキュリティの問題や傾向、統計などをまとめたデータ・分析レポートで、世界各地の「コントロール タワー」と呼ばれる拠点でスキャンして収集された実データをもとにしたセキュリティ脅威に関する情報の提供が行われている。
今回の調査では、スパムの流通量が前年同月比で6割以上も減少したことが明らかにされている。同社はその原因として、「Rustock、Lethic、Xarvesterの3つのボットネットのスパム送信活動の停滞、ならびに医薬品スパム送信組織の混乱」を挙げている。
全メールトラフィックにおけるスパムの割合は78.6%で、国別の傾向としてはオマーンがスパム最多受信国となった(スパムレベル88.8%)。ちなみに日本のスパムレベルは75.2%となっている。
また、ウイルス(メール感染型ウイルス)が全世界のメールトラフィックに占める割合は0.274%(364.8通に1通)で、最も流通量が多い最大のマルウェア被害国は南アフリカ(132.2通に1通の割合)となっている。
フィッシング攻撃が含まれたメールが全体に占める割合は0.244%(409.7通に1通)で、こちらも南アフリカにおける流通量が最も多くなっている(51.7通に1通の割合)。
なお、今回の調査対象期間で最も被害を受けた業種は自動車業界とされ(スパムレート 82.8%)、次いで教育業界(同80.6%)、化学/製薬業界(79.1%)という結果になっている。