リコーおよびリコージャパンとマイクロソフトは1月25日、クラウド分野で提携することを発表した。マイクロソフトのクラウドソリューションと、全国に販売拠点をもつリコーグループのサービス&サポートを組み合わせて展開することを主眼とする。リコージャパン 代表取締役 社長執行役員 畠中健二氏は「リコーにとっても非常に重要でエポックメイキングな出来事。マイクロソフトのクラウドサービスと、リコーのリアルなサポートとサービスを組み合わせることにより、多くのお客様に進化したクラウドサービスを届けることができると思っている。3年間で20万ユーザの達成を目指したい」としている。
本提携により、「Exchange Online」「Sharepoint Online」といったコラボレーション/コミュニケーションを中心とするマイクロソフトの企業向けクラウドサービス群に、リコーのヘルプデスクや導入支援サービスを組み込んだソリューションが提供されることになる。リコーは中小企業向けにワンストップで情報システム構築/保守を行う「NETBegin BBパック Select」というサービスを展開しており、同サービスのオプションメニューとしてマイクロソフトのクラウドサービスを提供していくという。
マイクロソフト 代表執行役 社長 樋口泰行氏は「あまり知られていないが、リコーとマイクロソフトはビジネスの関係が深い、互いに重要なパートナー。第1段階としてデスクトップクライアントやOffice製品で長年のパートナーシップを築き、第2段階では互いのノウハウを融合させソリューションビジネスの推進をともに行ってきた。そして今回のクラウド協業において、我々の提携は第3段階に入った」と両者の関係が良好に進んできたことを強調する。「全国津々浦々に販売拠点をもち、中堅/中小企業に多くの導入実績をもつリコーグループと組むことで、クラウドに興味を示しているがIT担当者がいないことで導入が阻害されている中小企業や地方企業へのリーチが進むと考えている。リコーの"リアル"と当社の"クラウド"が組み合わさった、互いにWin-Winの関係を築ける提携であり、国内における展開でノウハウが蓄積すれば、両者によるグローバル展開も視野に入れていくつもりだ」(樋口氏)と今後のクラウドサービスの拡大にも意欲を見せている。
両者は今後、マイクロソフトの中堅/中小企業向けの情報サイト「スマートビジネスセンター」での情報提供や共同セミナーの開催などを通して、クラウドサービスの販促活動やサポートを推進していく予定。
リコージャパンは本提携により国内で販売するマイクロソフト製品の売上を3年以内に現在の2倍の200億円まで拡大する目標を掲げている。