三井金属は1月24日、車載向けリチウムイオン2次電池用マンガン系正極材料の生産設備を、同社竹原製煉所(広島県竹原市)に設置することを決定したことを発表した。

同社はこれまで竹原製煉所において、電動工具向け、携帯電話向けのマンガン系正極材料を月産80tレベルで製造してきたが、今回の増強は車載向けのリチウムイオン2次電池用正極材の需要に対応するものであり、従来比約10倍の大幅な増強となる、

投資金額は約70億円で、年間生産能力は1万2000tを計画。生産および供給開始は2012年度を予定しており、従来のマンガン系正極材料工場とは別個に建屋を新設する予定。

マンガン系正極材料はリチウムとマンガンの酸化物であり、リチウムイオン2次電池の正極材として使用されており、電気自動車(EV)市場の急速な立ち上がりにともない高い成長が予想されている。そのため、同社でも、今回の新規生産設備設置を契機として、車載向けリチウムイオン2次電池用正極材市場における地位を強固なものにしていきたいとコメントしている。