Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、自社のヒューマン・インタフェース(HI)「QuickSense」として、次世代赤外線・周辺光センサ「Si114x」ファミリを発表した。2mm×2mm×0.75mmの10ピンQFNパッケージですでに供給されており、1万個時の参考単価は、シングル赤外線LEDタイプが1.22ドルから、マルチ赤外線LEDタイプが1.98ドルからとなっている。
近接センサの検出レンジと感度は、システムのSN比(信号対ノイズ比)で決まり、SN比が高いとよりロングレンジの検出が可能となる。周囲雑音/光補償、フォトダイオード感度、フィルタリング、A/Dコンバータのアーキテクチャなど変動するものは多数あり、これらはシステムのSN比に影響を与える。競合するソリューションは、これらの1つまたは2つに対処しているが、同製品のアーキテクチャは、ノイズを最小限に抑え性能を最大にすることが可能なため、これらすべてのパラメータに対処することが可能となっている。
また、高感度を実現しており、障害物の陰に赤外線センサを配置できる柔軟性を提供している。この赤外線センシング・アーキテクチャは、直射日光の下でも動作し、最大128kルクスの照度をセンス可能な周辺光センサを搭載しているほか、同アーキテクチャは、25μsで近接測定できるので、電力消費が大きい赤外線LEDのオン時間を最小限にし、競合ソリューションに比べ最大1/20の低電力損失を実現することが可能だ。
さらに、最大3個の赤外線LEDドライバを備えたセンサ・オプションがあり、検出レンジ50cm以上の1次元ヒューマン・インタフェース・システム、または検出レンジ15cmまでのジェスチャ・センス能力を備えた、多次元システムを自由に実現することができる。「Si1142」は2個、「Si1143」は3個の赤外線LEDドライバを備えており、Si1142は2個の内蔵赤外線LEDドライバにより、タッチレス・スライダ・インタフェースのためのZ軸およびX軸モーション・センシングをサポートするほか、3個の赤外線LEDドライバをサポートするSi1143は、多次元タッチレス制御のための3Dモーション・センシングを可能とするものとなっている。