米Zilog(IXYS Company)は、モータ制御に特化したMCU「Z16FMC」シリーズを発表した(ちなみにZilogは2010年2月18日、IXYS Corporationに買収されており、現在は同社の子会社である)。

Z16MFCは同社のZNEOという同社の16bit CISC CPUコアを搭載しており、同社によれば32bit CPUと同等の性能とコード密度を実現し、RICSベースの16bit CPUよりも低価格であるとしている。

このZNEO CPUにIXYS Corporationが持つ周辺回路を組み合わせ、多相可変速のAC/DCモータの制御に最適化していると主張している。具体的には32bitの算術演算による高精度な制御能力に加え、3対のPWMモジュールにより6つの独立したPWM出力が可能で、この出力は接断差(Dead Band)処理や短絡保護(Fault-Protection Trip)入力をサポートするとする。これらの機能は、幅広い種類のモータに容易に対応が可能で、障害発生時の緊急停止といった安全機構をPWMピン経由で実装可能だと同社は説明する。

またZ16FMCシリーズはSingle Endの10bit A/Dコンバータ(ADC)を最大12ch搭載しており、Sample&Holdのほか、稼動電流の検出や過電流制限/回路遮断を行わせることも出来る。他に16bitタイマや9bitのUART、LIN I/Fも搭載する。

Z16FMCシリーズはすでに量産に入っており、オーダー可能となっている。