JTB グループの人事コンサルティング会社であるジェイティービーモチベーションズは1月18日、全国の15歳から65歳までの企業に勤める人を対象に実施した「2011年モチベーション予想調査」の結果を発表した。

同調査は、景気の先行きが不透明ななか、「企業人の今年のモチベーションがどう推移するか」、「それは役職、地方、業種などでどのように異なるか」を探り、効果的な対策を検討するために実施したもの。

2011年のモチベーションを100点満点で表してもらったところ、自分のモチベーションは70点台の人が最も多く、平均は69点だった。これに対し、「直属の上司」のについての評価は40点台(20%)が70点台(21%)に次いで多く、平均点も62点と辛めだった。

2011年のモチベーションの増減を聞いた質問では、「今のレベルを維持する」との回答が54%と最も多く、「上がる」と答えた人は30%だった。役職別では、「役員・経営者クラス」の41%がモチベーションは「上がる」と答えているが、「管理職」は「現状維持」が62%と最も多く、「上がる」人は32%だった。

2011年のモチベーションは上がるか、下がるか 資料:ジェイティービーモチベーションズ

業種別では、モチベーションが「上がる」と答えた人が最も多かった業種は「金融・保険業」(41%)だった。金融・保険業は、100点満点による点数化でも平均72.0点とトップだった。次いで、情報通信業が「上がる」の割合が高く、平均点も71.6点と高め。逆にモチベーションが低下傾向にあるのが「サービス業」だった。

地方別では、「関東地方」が「モチベーションが上がる」と答えた人が34%でと全国で1番高い結果となった。これに、「九州地方」が32%で続き、100点満点での点数化では平均72.3点と一番高い値を記録した。逆に、モチベーションが「上がる」人が最も少ないのは「中国・四国地方」で23%だった。

モチベーションが上がる理由として最も多かったのは、「自分でモチベーション(やる気)を高めたり、維持するように意識しているから」(33%)で、これに「今の仕事が好きだから」(25%)が続いた。逆に、モチベーションが「下がる」理由で最も多かったのは、「今の給与やボーナスに満足していないから」。その回答率は59%と、2番目に多かった「がんばっても成果が出ないだろうから」の34%を大きく上回った。