三菱重工は1月17日、アラブ首長国連邦(UAE)の国有企業であるマスダール社と共同で、電気自動車(EV)の運用実験を開始すると発表した。
UAEでは2008年からCO2排出量ゼロを目指す環境都市「マスダール・シティ」の建設がアブダビ国際空港の隣接地域で進められており(2024年完成予定)、マスダール社はその開発と運営を目指して2006年にアブダビに設立された。
今回の運用実験では、マスダール社の従業員と対象地域の居住者に輸送手段としてEVを提供。運用実験を通じて先進的かつ環境に優しい交通インフラ構築を行うとされている。
なお、マスダール社はすでに個人型の無人交通システム「PRT(Personal Rapid Transit)」などの交通インフラを有しているが、これに加えて三菱自動車工業製のEV「i-MieV」10台や急速充電インフラや高度なコミュニケーションインフラを構築することになる。
三菱重工が提供するのは高度道路交通システム「ITS(Intelligent Transport System)」で、中東地域特有の気候条件や利用形態を踏まえ、EVの性能や多様な充電方法といった要素の実証を行う。