STMicroelectronicsは、高性能STBに向けた戦略を拡充するため、2品種のSoC「STi7162」(HD STB用)と「STi5262」(SD STB用)を発表した。2製品ともに、PBGAパッケージ(27mm×27mm、620ピン)ですでに量産出荷が開始されている。
2製品は、ともに広く使用されている「STi7167」および「STi5267」をベースにした製品となっている。Free-to-air/ケーブルTV/地上デジタル放送用STB、IPTVサポートが追加されたハイブリッド製品を対象とし、STB用デコーダにDVB-C(ケーブル放送)およびDVB-T(地上波放送)規格に対応したデモジュレータを統合、オプションでイーサネット・サポートに対応している。
また、2製品ともにセキュリティ機能を内蔵しており、コスト最適化されたSTBを対象とした機能をサポートすることも可能となっているほか、ピン配置が同じため、機器メーカーはSD/HD機器に別々のPCBを開発するコストを節約することが可能であり、各製品のピン配置により、複雑かつ高価な多層基板ではなく、シンプルな2層基板に構成できるため、PCB設計が簡略化され、組立コストの低減も可能となる。
55nmの低消費電力プロセス技術を採用し、最大1000DMIPSのLinux/OS21互換アプリケーション・プロセッサを搭載。SD/HD(MPEG2、H264、VC-1)信号用DELTAビデオ・デコード・システムや2Dグラフィックス/ディスプレイ・サブシステム(3Dユーザ・インタフェース効果に対応可能)向けに適用可能となっている。