JRuby - Java powered Ruby implementation

JRubyの最新版となるJRuby 1.6のリリースが迫ってきた。13日現在、JRuby 1.6 RC1が公開されており、ユーザからのフィードバックを得て最終的に仕上げてから正式リリースとなる見通し。JRuby 1.6はこれまでのJRubyリリースの中でもっとも大きなリリースになると説明されており、開発の進捗に自信が伺える。JRuby 1.6の主な特徴は次のとおり。

  • Ruby 1.9.2互換の実現。デフォルトは1.8.7のままになっている。コマンドラインから--1.9を指定することで1.9.2互換モードが利用できるようになる。Ruby 1.9.2互換モードではRuby 1.8互換では提供されていないUnicodeに関する機能が利用できるようになり、今回の目玉機能のひとつとなっている。
  • Windowsサポートの改善。LinuxやFreeBSDなどの環境と同じようにWindowsも主要プラットフォームとしてサポートされるようになった。
  • WIN32OLE互換の実現。この結果、JRubyを使ってWindowsコンポーネントの開発が可能になった。
  • Cエクステンションの導入。ただしまだ実験的位置づけ。
  • パフォーマンスおよび安定性の向上。

これ以外にも各種バグの修正も実施されており、すでにJRubyを採用している場合にはアップグレードを検討したいバージョンに仕上がっている。JRuby 1.6のリリース後はJRuby 1.7のリリースへ向けた開発が進められることになる。JRuby 1.7のリリースは2011年の夏ごとになるとみられる。