現代社会は常に変化しており、そのスピードはすさまじい。このような社会で私達が持つべき最も重要なスキルとは何だろうか。
1つは「早く学ぶ能力」である。しかしそれだけではいずれ社会の変化のスピードに追いつけなくなる。そこで「学ぶものを選ぶ能力」が重要となる。
この2つ、つまり「何を学ぶかを選び、それを素早く学習する能力」を備えたスマートな学習者(smart learner)が会得しているというテクニックがlife optimizerというブログで「スマートな学習者が行う5つのこと(原題: 5 Things Smart Learners Do that Others Don't)」として紹介されている。
今、あなたの目の前に、新しい仕事の関連資料が山のように積まれているとしよう。これをどのように片付けるか? スマートな学習者の方法を見てみよう。
1. 幅広くサンプリングし、選択的に学ぶ
すべてのことを学習する時間はないのだから、まずは手持ちのさまざまな資料をざっと見渡し、それぞれが何について書かれてあるかを理解する。そしてさらに深く学ぶべきものを選ぶ。
2. 現在と未来の潮流を意識する
その選び方だが、過去→現在→未来の潮流を捉えること。学ぶべき対象がこれまでどのように変化してきて、今後どのように変化するのかについて、自分なりに理解すること。これにより学ぶべきものを選ぶことができる。ここが今回のキモ。
3. やめ時を知る
ある程度学んだらそこでやめる。学習にかけた時間以上のリターンが得られなくなるからだ。たとえば7割で良しとする、など。経済用語でいう"収穫逓減"だ。
4. パレートの法則を再び使う
原因の2割が結果の8割をもたらすというのがパレートの法則。ステップ1でもこれを使ったが、選択した資料の中のやはり2割の部分が8割の知識を生むことに着目し、資料の中の2割の部分を重点的に学ぶ。これにより学ぶ時間がさらに短くなる。
5. パーキーンソンの法則でとどめを刺す
パーキーンソンの法則とは、ウィキペディアによると「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」ということだ。
締め切りがかなり先だと、成果に関係のない余計な仕事をしてしまうということは良くある話。そこで逆転の発想で、学習する時間を短く設定するのだ。これにより最重要な部分のみを限られた時間で学ぶしかなくなる。
それにはタイマーを使うのがおすすめだそうだ。たとえば、10ページの英語の資料を10分で読んで理解するとか。こうすればテストのときに発揮する普段以上の集中力を日頃から出せるようになるかもしれない。
このように、スマートな学習者はパレートの法則とパーキンソンの法則を併用しているらしい。ステップ2の"潮流"は簡単にはつかめないように思えるが、それ以外のステップは我々凡人でも十分実践できそうだ。時間と効率を意識して、2011年はスマートにスキルアップをはかっていきたいものである。