北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD,:North American Aerospace Defense Commandは、毎年クリスマスイブにサンタクロースを追跡する「NORAD Tracks Santa」プログラムを実施している。同プログラムでは、NORADの戦闘機を用いた追跡が行われ、その様子はGoogleマップ、Google Earth、Facebok、Twitterなどを使ってリアルタイムで観測することが可能だ。
同プログラムは、NORADが1955年から毎年クリスマスに実施しているイベント。その始まりは、地元紙の『サンタ・ホットライン』に、NORADの前身である中央防衛航空軍基地(CONAD: Continental Air Defense Command Operations Center)の番号が誤って掲載され、子どもたちの電話を受けた司令官が北極から出発したサンタが今どこにいるかを答えたことにある。
以降、NORAD 職員とその家族や友人のボランティアによる運営で毎年サンタの追跡が行われるようになり、クリスマスイブに子供たちから寄せられる電話に対し、サンタの現在地の最新情報を順次伝えている。
サンタクロースの追跡はレーダー、人工衛星、サンタ カメラ、ジェット戦闘機の4つのシステムを用いて行われる。
北米警戒システムと呼ばれるNORADのレーダーシステムは、北米の北部国境に張り巡らされた47の施設で構成されており、NORADはクリスマスイブにこのレーダーを絶えず監視して、サンタクロースが北極を出発する瞬間をキャッチする。
サンタが飛び立ったのをレーダーで確認したら、地球の上空約3万6,000kmの静止軌道上に複数配置されている赤外線センサーが搭載され熱を感知することのできる人工衛星で検知が行われる。
次は、世界中に設置されているサンタカメラで世界中を飛び回るサンタとトナカイの画像と動画をキャッチする。
最後は、CF-18戦闘機を操縦するカナダNORADのパイロットがサンタに接近し、北米へと迎え入れる。米国では、F-15やF-16戦闘機を操縦する米国NORADのパイロットがサンタと有名なトナカイたち(ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクゼン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッチェン、ルドルフ)と共同飛行を行う。
サンタクロースの居場所をGoogleのテクノロジーを使って確認する方法は3つある。1つは、NORADのサイトにアクセスすると、サンタクロースの現在位置と次の目的地がGoogleマップで表示され、ビデオアイコンをクリックするとサンタカメラに切り替わる。
また、NORADのサイトの「3Dでサンタを追跡する」というメニューをクリックすると、ソリにのったサンタクロースがスクリーンに現れ、Google Earthでサンタクロースの追跡が行える(このページのオープンは米国時間24日2:00より)。
スマートフォンでは、モバイルGoogleマップで[Santa]と検索するか、NORADのモバイルサイトにアクセスすればよい。