2011年は誤った人材を採らないようにすることが、企業にとっての最重要課題になるかもしれない - 米オンライン求人サイトのCareerBuilder.comがそんな調査結果を発表している。同社が今年8月中旬から9月上旬にかけて、全米で2,400社を対象に行った調査によると、3分の2(67%)にあたる企業が「誤った人材を採用してしまったことで事業にマイナスの影響が出た」と回答しているという。とくに急に抜けてしまった人材の穴を埋めようとして、その場しのぎで採用した場合に、多くのトラブルが生じるようだ。
誤った人材採用がもたらした"ビジネスへの悪影響"の主な項目は以下の通り。
- 他の人材をリクルートあるいはトレーニングしていれば時間のムダが省けた(39%)
- 生産性が低下した(38%)
- 他の人材をリクルートあるいはトレーニングしていれば費用のムダが省けた(37%)
- 従業員のモラルに悪影響を与えた(30%)
- クライアントとの関係に悪影響を与えた(21%)
- 売上が落ちた(11%)
- 法的問題が起きた(9%)
また、誤った採用に陥る理由としては、「あるポジションの人材が急に必要になった」が36%でトップ、つづいて「採用候補者の能力についての理解不足」が20%、「ソーシング(人材調達)の失敗」が9%となっている。
CareerBuilder.comのコーポレートマーケティング担当バイスプレジデント Jamie Womack氏は「あるポジションに不適格な人材を採用してしまった場合、明らかな悪影響が企業のボトムラインに発生する」と語っており、誤った採用によるコスト増などを防ぐためにも、採用担当者は候補者の能力を正しく見極める方法を模索し、採用プロセスを今一度見直すべきだとアドバイスする。
同調査によれば、人材採用で必要となるコストは年々上昇しており、59%の企業が1人の人材を採用するのに1,000ドル以上のコストがかかり、9%は1人あたり1万ドル以上をかけているという。