ノークリサーチは、2010年度上期の国内PCサーバの出荷状況を調査し、2010年度下期の予測も併せて報告した。それによれば、2010年度上期のPCサーバ市場は、昨年の不調の底を抜けて一転2桁成長を遂げ、台数では前年比11.2%アップの250,944台、金額では、前年比11.1%アップの1,368億円となったという。

国内PCサーバ市場推移(出荷台数ベース、出典:ノークリサーチ)

これには、仮想化の進展に伴い、サーバの統合・集約による新規サーバ導入が活性化したことが背景にあり、ITサービス業界へのサーバ需要が変わらず好調だったことや、昨年度末に控えていたIT投資を執行する時期も重なり、結果的には2桁の伸びとなったという。業種では公共、金融や医療、流通・サービス業が比較的好調だったという。

台数ベースのシェアでは、NECのトップは変わらないが、3位富士通と2位HPのシェアは縮まり、1位がNECで25.5%、2位はHPで21.5%、3位は富士通で20.2%となっている。以下、デルの13.3%、IBMの9.2%、日立の5.0%と続く。

2010年度上期のPCサーバメーカーシェア(出典:ノークリサーチ)

下期以降についてノークリサーチでは、クライアントやサーバOSのバージョンアップなどのきっかけもあり、サーバ市場の増勢傾向が続くとし、2010年度は54万台市場まで回復することが見込まれると予想している。