12回目を迎える環境展「エコプロダクツ2010」(主催:産業環境管理協会、日本経済新聞社)が9日、東京ビッグサイトで開幕した。期間は11日まで。今年のテーマは、「グリーン×クリーン革命!いのちをつなぐ力を世界へ」だ。ここでは、展示物のいくつかを紹介しよう。

カートリッジレスプリンタ

エプソンのインクカートリッジを使わないA4インクジェットプリンタ「EC-01」。旧機種のスキャナが収められていたフタの部分に、約8,000枚を印刷できるインクパックが内蔵されている。同社では、カートリッジをなくすことで、インクカートリッジのCO2排出量の96%を削減できるとしている。なお、インクが切れた場合は、「インク補充サービス(52,500円)」を利用する。

「EC-01」

バイオカラートナー

京セラミタのバイオカラートナー。従来は石油由来の原材料を使用していたトナー成分のうち、約30%の原材料を植物由来としている。2009年に同社が世界初として、開発に成功した。利用している植物は、とうもろこしではなく、モミ殻やヤシの実殻を利用している。現在、このトナーを利用できるプリンタは存在しないが、来年には製品化したいとのこと。

京セラミタが開発したバイオカラートナー

電気自動車の導入

日本郵便では、業務用として三菱自動車の「i-MiEV」を神奈川を中心とする19支店に配備。セブン-イレブンでは、本部社員向けにプラグインハイブリットカー(PHV)を10台導入。また、セブン-イレブンの京都出世稲荷前店には、電気自動車用の充電機を設置しており、利用者は無料で30分使用できる。

日本郵便が導入した「i-MiEV」

セブン-イレブンが導入したPHV

電力使用量が見えるOAタップ(参考出展)

富士通が参考出展した電力使用量がわかるOAタップ。PCとUSBで接続し、コンセント別に使用量をグラフ化できる。

富士通が開発中の電力使用量がわかるOAタップ

携帯電話で位置情報検知して電源をON/OFF

NTTソフトウェアは、参考出展で「ICTエコオフィス」を展示。Wi-Fi機能を持つ携帯端末で、社員の存在を検知。無線アクセスポイントで検知された情報がICTエコサーバに送られ、OAタップのコンセント単位の電源のON/OFF、ディスプレイ、電話機、プリンタなどの電源のON/OFFなどを行う。個人単位の制御が可能だという。

Wi-Fi機能を持つ携帯を利用

針を使わず紙を綴じる

コクヨは針を使わないステープラーとして「Harinacs」を展示。穴を開け、その部分を折り曲げるようにして、紙を綴じる。ハンディタイプと2穴タイプがあり、ハンディタイプは4枚まで、2穴タイプは10枚まで綴じることが可能。また、2穴タイプは、開けた穴を使ってそのままバインダーに綴じることができる。

ハンディタイプ

ハンディタイプで綴じた場合(1度の操作で1つの穴を開ける)

2穴タイプ。右側が2穴タイプで綴じた場合

再生型複合機

コニカミノルタビジネステクノロジーズが12月1日が発表した再生型デジタルモノクロ複合機。市場から回収された使用済み製品を分解し、必要な部品交換や調整・清掃・組立てを行い、再生する。「bizhub 750RM/600RM」では、製品の質量比で85%以上で再生部品を使用している。部品を粉砕して溶解するのではなく、洗浄してそのまま再利用する。また、コニカミノルタは参考出展として、印刷前に実際のプリント状態を確認できる「プリントプレビュー」を展示。今後、同社の複合機に搭載される予定。

「bizhub 750RM」

「プリントプレビュー」

オフィスに1つあるとうれしい

三菱レイヨン・クリンスイの給水機「クリンスイウォーター」(非売品)。本体に内蔵されたクリンスイの浄水技術によって、水道水を浄水し、手持ちのマイボトルなどにその場で給水できる装置。イベントなどで利用されている。水道水を利用することで、製造・輸送コストを削減できるほか、マイボトルを利用することで、ゴミを削減できる。

「クリンスイウォーター」