弥生は12月3日、業務パッケージソフト「弥生 11(やよい いちいち) シリーズ」の発売を一斉に開始した。当日は同社取締役社長の岡本浩一郎氏がビックカメラ有楽町本店にあらわれ、みずから店頭販売員として製品デモを披露、「目に見える進化を遂げた弥生 11シリーズの使い勝手の良さをぜひとも体感してほしい」と訴えた。

東京・有楽町のビックカメラで販売員に扮し、弥生 11 シリーズのデモを行った弥生の岡本浩一郎社長

今回発売されたラインナップは、「弥生会計 11」「弥生販売 11」「弥生給与 11」「やよいの青色申告 11」「やよいの給与計算 11」の5パッケージ。確定申告を控えたこの時期には各社から業務ソフトの新製品が発売されるが、弥生はシェア/金額ともに業界1位の座をキープしている。岡本社長は「現在、業務ソフトユーザの2人に1人は弥生を使っていただいているが、この弥生 11 シリーズでもって"3人のうち2人"まで率を上げていきたい」とさらなるシェアの拡大を狙う。

弥生のシェア拡大には、個人事業主および中小企業経営者の自計化の推進が欠かせない。岡本社長は以前から「業務ソフトはむずかしい、青色申告は面倒、そう思っているお客様がいるとしたら、それは我々業務ソフトメーカーの責任」と発言しており、新機能の搭載よりも、操作性の改善に注力してきた。そしてこの11シリーズでは、従来からの"仕訳アドバイザー"機能を使いやすくし、Web対応も実現している。また、個人事業主用の「やよいの青色申告 11」では、確定申告の作業を支援するモジュールを2011年1月中旬頃からオンラインで配布する予定だという。

デモを終えた岡本社長は「多くのお客様に支えられ、今日の発売日を迎えることができて本当にうれしい。仕訳アドバイザーや確定申告モジュールについても、お客様からの反応がよく、大きな手応えを感じている。10シリーズに比べて、はっきりと弥生の進化を感じることができるので、ぜひとも一人でも多くのお客様に手にとっていただきたい。体験版も用意しています」と製品の出来に自信を見せている。

今回からタレントの皆藤愛子さんが弥生のイメージキャラクタに。やさしくやわらかいイメージのパッケージが特徴だ。「地味になりがちなソフトウェア売り場を明るくさせてくれる、と販売店からも好評」と岡本社長

「業務ソフトという性質上、あまり急激なインタフェースの変更はできないが、確実に使いやすくなっていることを実感していただける自信がある」と岡本社長。とくに仕訳アドバイザーは操作性だけでなく、Webでのソーシャル化にも対応しているところがポイント。他のユーザや税理士/会計士などの意見を参照することも可能だ