サン電子は12月1日、ファーウェイ・ジャパンと通信モジュールで販売代理店契約を締結したこと、およびファーウェイ製M2Mモジュール「EM701」を搭載したソフトバンクモバイルの3G網向け3Gモデム「Rooster-A800」を発売することを発表した。

サン電子はこれまで、「Rooster」シリーズとしてモバイルルータを展開、M2Mモジュール搭載の3Gモデムもドコモ対応を皮切りにスタートしている。今回のファーウェイ・ジャパンとの提携により、自社製品だけでなく、通信モジュール単品から、通信モジュールを搭載するカスタマのカスタマイズ開発(ハードウェア、ソフトウェア、アセンブリ)に向け、3G通信モジュールを必要とする幅広い層に対しモバイルソリューションを提供することが可能となる。

ファーウェイ・ジャパンが提供するソフトバンクモバイル向けM2Mモジュール「EM701」

同じくファーウェイ・ジャパンのHSUPA 3バンドに対応したM2Mモジュール「EM770J」

また、通信モジュールにおいては、自社開発で蓄積したソフトウェア・ハードウェアの経験・ノウハウを基に技術支援することで、カスタマの開発スピードアップや信頼性向上に貢献していくほか、これまでの導入保守サポート実績から、モバイルならではの運用ノウハウも提供していく予定としている。

一方の「Rooster-A800」は、ソフトバンクモバイル3G通信網による、下り最大384kbps/上り最大64kbpsのパケット通信に対応したM2M通信モジュールで、自動販売機や決済端末などの機器への組み込みを想定している。

「Rooster-A800」の外観

RS232Cケーブルによる装置との接続が可能で、ダイヤルアップ発信などの制御はATコマンドにより行うことが可能だ。

また、外部アンテナを接続するためのアンテナコネクタ(SMA)を搭載。オプションの電波受信用の外部アンテナを接続することが可能なほか、電源についてもDC5Vと、3芯タイプの電源コネクタおよびACアダプタ(オプション)用のACジャックの2系統搭載しているため、さまざまな装置との接続が可能となっている。

さらに、SMS(ショートメッセージサービス)機能による少量のテキストを送受信が可能。これにより、パケット通信機能のみでは実現できなかった利用シーンへの対応が可能となったほか、ソフトバンクテレコムが提供する閉域網サービス「ULTINA IP-VPN」に接続することも可能なため、閉域でのネットワーク構成が可能となっている。