アルバックは11月29日、同社の300mmウェハ対応PVD装置「ENTRON-EX」のベースコンセプトを継承した次世代半導体製造装置「ENTRON-EX2 W300」を発表、即日受注を開始したことを明らかにした。
同装置は、クラスタツール型マルチチャンバ成膜装置で、従来のPVDプロセスやデガス、冷却、プリクリーンモジュールに加え、CVDやALD、ドライ前処理などを含めた次世代以降のDRAM、フラッシュメモリ、不揮発性メモリ、ロジックなどのプロセス開発に対応するすべての機能を搭載することが可能となるように設計されたもの。搬送機構などの最適化により、スループットは175wphと、成膜装置では最高クラスの速度を実現している。
また、製造現場における省エネに対する意識の向上に対応する省エネ機能を搭載、消費電力を従来機比30%削減を実現しているほか、工場での立ち上げ速度向上を可能とする仕組み、RoHS指令への対応なども施されている。
同装置はCVD/ALDを含むプロセスモジュールが4室、Exclusive Moduleが2室まで構成可能なシングル構成の「ENTRON-EX W300S」および、プロセスモジュールが8室、Exclusive Moduleが2室まで構成可能なタンデム構成の「ENTRON-EX W300T」の2機種が用意されている。
なお、同装置の出荷は2011年4月からを予定しており、同社では2011年度に日本、アジア、北米、欧州などで20台以上の販売を予定しているという。