英CSRは、Wi-Fi Direct向けコネクティビティ・プラットフォーム「CSR9100」を発表した。

同製品は、最新のBluetooth規格に準拠するともに、Wi-Fi AllianceのWi-Fi Direct認定への必須要件を満たすように設計されており、Wi-Fi Direct、Bluetooth、Bluetooth low energy、HD Voice(Wideband Speech)をサポートしている。

Wi-Fi Directは、複数のWi-Fiデバイス間での相互接続を可能にする方法を定義・提案するもので、これにより、ユーザーは携帯電話をモバイル・ホットスポットとして利用でき、デバイスからデバイスへのファイル共有や、別の3Gデータパイプといった使用が可能となる。

同製品のWi-Fi Direct規格は、2つのオペレーションモードに対応。1つ目のモードは、1つのデバイスを「ホットスポット(アクセスポイント)」として機能させ、複数のWi-Fiステーションおよびデバイスの接続を実現し、サービスの共有を可能とする。同機能は、デバイスがWi-Fi経由で接続された複数のステーションと、3Gまたは4Gデータパイプとの共有も可能とする。

2つ目のオペレーションモードは、ポイントツーポイントがベースとなっており、アクセスポイントやルータがない場合でも、Wi-Fiデバイスが「直接接続グループ」を作成し、印刷、同期、コンテンツの共有などを可能にするというもの。

仕様に基づく接続は、典型的なWi-Fiスピードおよび有効範囲で稼動し、WPA2認定されたセキュリティプロトコルで保護され、Wi-Fiマルチメディア(WMM)QoS を含んでいる。Wi-Fi Directは、従来のデバイスにおいて、相互接続性、また"ソフトアクセスポイント"の独自導入では対象外となるセキュリティなどへの包括的なサポートをエンドユーザに提供することが可能となっているほか、Wi-Fi Directがサポートする「power save」機能により、ハンドセットの動作時間を伸ばすことが可能となっている。

なお、CSR9100の中核となるのは、CSRのAndroid向けSynergy(SfA)ソフトウェア。これは、Bluetooth、FM、Wi-Fi、GPSに対応したAndroid向けの包括的なプラグアンドプレイ・コネクティビティ・パッケージで、Bluetooth v3.0規格に完全準拠している。また、SfAは、Android 2.2を含めた最新のAndroidに完全対応できるように設計されている。