半導体テスタメーカーであるVerigyとLTX-Credenceは、半導体市場のカスタマに包括的な半導体テスト・ソリューションを提供するために事業規模を拡大し、市場での存在意義を高めた新しい半導体テスタメーカーを発足させるために企業統合を行うことを明らかにした。

統合後の新会社の名称は「Verigy」で、ワイヤレス、グラフィクス、コンピューティング、自動車、産業機器、およびエンタテイメントなどの市場からの広範囲で多様な要求条件に対応する、革新的でコスト効率に優れたテストプラットフォームから成る半導体テストシステムの製品群を提供していくとしている。

この統合により製品ポートフォリオが拡充されることとなるほか、台湾や中国における戦略パートナーとの協調などを含め、新生Verigyはテスタ業界でリーダー的地位を獲得し、顧客、株主、および従業員に対して利益をもたらすことができると両社は説明している。

また、共通の目標と方向性のもとで、高度な技術を備えたR&Dチームを有する2つの会社が合併することで、半導体メーカーに製品の市場投入期間を短縮し、低テストコスト化の要求条件を満たすことを可能とする革新的なテスト・ソリューションを開発することができるようになるとも説明している。

新会社のCEOはVerigyの社長兼COOのJorge Titinger氏と、LTX-Credenceの社長兼CEOのDavid Tacelli氏の2人が共同CEOとして就任する予定。本社はシンガポールと米カリフォルニア州クパチノ(Cupertino)の2カ所に設置され、現在のVerigy会長兼CEOであるKeith Barnes氏はVerigyから7名、LTX-Credenceから5名の計12人の取締役から構成される取締役会の議長を務めることとなる。 また、経営陣強化のために、Barnes氏は2010年12月31日付けでVerigyのCEOから取締役会長に就任し、Jorge TitingerがVerigyのCEO兼社長に就任する予定としている。

同企業統合は、VerigyとLTX-Credenceが、新たに創設される関連会社のHoldcoによる完全所有子会社となるか、またはLTX-CredenceがVerigyの完全所有子会社になるかのいずれかの組織変更完了後に有効となる予定で、LTX-Credenceの株式保有者は、LTX-Credenceの株式1株に対してVerigyの株またはHoldcoの株式0.96株の固定レートで交換することが可能となっている。企業統合完了と同時に、VerigyまたはHoldcoは規定に従って、完全希釈済みの株式約4,900万株を発行する予定で、その時点で、VerigyとLTX-Credenceの株主はそれぞれ合併後の株式数の約56%と44%を保有することとなる予定。

なお、同企業統合は両方の会社の株主の承認に加えて、慣習的な決算条件、および規制当局の承認を前提としており、両社は2011年度の前半に企業統合を完了させたいとの意向を示している。