ビジネス ソフトウェア アライアンスは11月22日、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の一都三県)に在住する一般企業のビジネスパーソン 1,000 人を対象に実施した「企業の組織内違法コピーに関する実態調査ならびに著作権侵害に関する意識調査」の結果を発表した。

今回、日常的にビジネス関連のソフトを用いているビジネスパーソンの著作権侵害行為に対する処罰規定の認知、勤務先におけるソフトの違法コピーの実態、違法状態に対する改善の意思の有無や具体的な改善の方策などについて調査が行われた。

「勤務先で違法コピーが黙認されている実態があった場合」を仮定し、ビジネスパーソンの勤務先に対する「信頼感」を聞いたところ、全体の約85%が『低下する』(「大きく低下する(49.6%)」と「やや低下する(35.7%)」の合計)と回答した。さらに、「(仮に)勤務先で違法コピーが黙認されている状況に直面した場合」の状況改善の意向については、全体の83.6%が「改善したい」と回答した。

勤務先のソフトウェアが違法コピーされたもので、仮にその利用が社内で黙認されていると知った場合、会社に対する信頼感はどのように変わるか? 資料:ビジネス ソフトウェア アライアンス

違法コピーの状況改善に向けた具体的なアクションは、「IT担当者、法務担当者、上司や経営層と協議するなど、社内での解決を図る」が全体の半数(54%)を上回る結果となった。さらに、「社内の情報提供窓口に告知する(26.6%)」、「社外(メーカー、業界団体、警察、マスコミなど)を巻き込んだ解決を図る(10.9%)」(双方ともいわゆる「内部告発」)の回答も全体の37.5.%に上っている。

一方、懲役刑の最長量刑が同等(10年以下)である違法行為の中から「最も重いと思う犯罪」を聞いたところ、「恐喝(32.3%)」が最も高い回答率となり、これに「業務上横領(23.6%)」、「詐欺(20.9%)」、「窃盗(18.0%)」が続いた。

罰金刑を含めれば最も重い刑事罰を科すことも可能な「著作権侵害」の回答率は5.2%にとどまり、他の刑法犯行為と比べ軽い犯罪として認識されている実態も明らかになった。

列記された違法行為の最大量刑について、刑罰が最も重いと思う犯罪は? 資料:ビジネス ソフトウェア アライアンス