Texas Instruments(TI)は、LEDを使用する一般照明アプリケーション向けに、シングル・ステージ構成のPWM(パルス幅変調)コントローラ「TPS92210」を発表した。すでに量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価は0.75ドル(参考価格)となっている。
同製品は、ピーク電流、オンタイム固定スイッチングおよび、周波数変調などの動作モードを備え、トライアックによる調光回路をそのまま使用することが可能で、コンスタント・オンタイム・モードでは、より高い効率のシングル・ステージPFC(力率補正)により、LED電流の安定化とともに商用電源に近い力率を実現することが可能だ。
MOSFETをカスケード構成にすることで、市販の同種の製品と比較して、10%低いスイッチング損失および、さらなるスムーズなスタートアップを実現できるほか、連続かつ直線的に変化を提供するトライアック調光回路により、ちらつきのない、均一な照明を実現する。
また、オプトカプラなしの過電圧保護、過熱シャットダウンおよび、過電流保護など、複数の保護機能が、故障発生時に高い安全性を備えたシステム停止機能を提供することを可能としている。
さらに、プログラマブルのフォールト・レスポンス、シャットダウンおよびシャットダウン状態からのリスタート動作により、柔軟性の高い故障対応機能を提供することが可能だ。
なおリファレンス・デザインでは、85%の電力効率を実現しており、同デザインを用いることで、高密度で小型の製品を実現することが可能となる。