Open Embedded Software Foundation(OESF)は11月18日、「Android技術者向け認定試験」を2010年11月より正式に開始することを発表した。
実施の背景についてOESFでは、Androidを使用した開発が増える中、多くの企業でAndroidの技術を持った技術者の育成が、市場のニーズに対応できていない状況に陥っているとともに、システムの発注サイドとしても、各社のAndroidに対する力量やスキルを測る指標が無いため、実績のある一部の企業へ業務が集中する状態が続いていると現状を説明している。
そうした問題の解決を目指し、技術者のスキルレベルを客観的に測定できる、技術者認定試験を行おうというのが目的で、試験の名称は「OESF公認Android技術者認定試験制度(ACE:エース)」で、「アプリケーション技術者認定試験」と「プラットフォーム技術者認定試験」からなる。
第1段階として「アプリケーション技術者認定試験ベーシック」が開始される。また、「技術スキル標準 for Android(ATSS)」が同時に公開される。こちらは技術者のスキル測定をする項目を作成し、個人や企業が自らの能力を把握や、トレーニングプログラムを実施する際に活用できる項目が定義されている。
また、ACEリリース後は「社団法人組込みシステム技術協会(Japan Embedded Systems Technology Association:JASA)」の実施するETECクラス2と連携、「組込みAndroidスペシャリスト」を認定する計画を推進しているという。
組込みAndroidスペシャリストはETECクラス2試験のグレードA評価と、ACEの合格を獲得した技術者を、組み込みシステム技術の幅広い知識とAndroidの専門的な知識を持った技術者として認定するもので、この認定を行なうことで、さまざまなAndroid搭載製品を開発するための知識を持った技術者の育成に寄与し、組み込みシステム業界でのAndroid製品開発促進を目指していくとしている。
なお、スケジュールは2010年11月29日からで、試験方法および問題数はCBT方式(コンピュータによる受験)で70問。実施会場はプロメトリックの試験会場(全国160箇所以上)で、試験料金は1万5000円(税別)、合格者にはOESFより認定証が授与される。
受験申し込みはインターネットからのみの受付で、プロメトリックのWebサイト上からの申し込みとなる。