Texas Instruments(TI)は、業界最小クラスの追加ジッタ特性を備え、高品質クロック信号を提供することが可能なクロック・バッファ製品「CDCLVC11x」(LVCMOS)、「CDCLVD12xx/21xx」(LVDS)および「CDCLVP12xx/21xx」(LVPECL)の3ファミリを発表した。いずれもすでに量産出荷中で、各製品の4出力バージョンの1,000個受注時の単価(参考価格)は、それぞれ0.90ドル、2.85ドルおよび3.30ドルとなっている。

新クロック・バッファ製品3ファミリのパッケージ外観

これらの新型クロック分配バッファ製品ファミリは、はば広い通信アプリケーション向けに開発され、それぞれ、最高250MHz(LVCMOS)、最高800MHz(LVDS)および最高2GHz(LVPECL)のクロック周波数をサポート。3ファミリともに、ピン接続を共通化した小型のQFNおよびTSSOPのパッケージ・オプションを提供することから、基板実装面積の縮小が可能となる。

CDCLVC11xxは、低スキュー、低い追加ジッタ特性のバッファで、1本のLVCMOSクロック入力から、2、3、4、6、8、10、12本のLVCMOSクロック出力を発生させる。12kHz~20MHzにおいて100fs RMS未満の低い追加ジッタ特性を提供することから、既存の同種の製品と比較してクロック信号の品質を10倍近く向上させることが可能となる。

また、50ps(max)の出力スキューを提供することから、すべての出力間で従来品比で最高5倍のタイミング制御を実現できる。

CDCLVD12xx/21xxは、2本のLVCMOS、LVDSまたはLVPECL入力のうち1本を選択し、4、8、12、16本のLVDSクロック出力を発生させる。10kHz~20MHzにおいて300fs RMS未満の追加ジッタ特性を提供することから、既存の同種の製品と比較してクロック信号の品質を3倍近く向上させることが可能となる。

また、同一バンクの信号間で20ps(max)の出力スキューを提供することから、すべての出力間で従来品比最高60%良好なタイミング制御を実現することが可能だ。

さらに、小型の16/28/40/48ピンQFNパッケージ・オプションを用いることで、既存製品と比較して基板実装面積を最高600%縮小することができる。

CDCLVP12xx/21xxは、2本のLVCMOS、LVDSまたはLVPECL入力のうち1本を選択し、4、8、12、16本のLVPECLクロック出力を発生させる。10kHz~20MHzにおいて100fs RMS未満の追加ジッタ特性を提供することから、既存の同種の製品と比較してクロック信号の品質を10倍近く向上させることが可能となる。

また、15/20/25/30ps(max)の出力スキューを提供することから、すべての出力間で従来品比最高40%良好なタイミング制御を実現することが可能となる。

さらに、小型の16/28/40/48ピンQFNパッケージ・オプションにより、既存製品と比較して基板実装面積を最高600%縮小することができる。