パナソニックは11月17日、フルハイビジョン3D映像も視聴可能な103V型のフルハイビジョン プラズマディスプレイ(PDP)「TH-P103MT2」を、11月18日より受注開始することを発表した。

103V型 3D対応フルハイビジョンPDP「TH-P103MT2」

同PDPには、前後の動きに加えて、新たに左右や斜めの動きも予測することを可能とした「動き適応型ベクトル予測」を搭載し、高精度な発光制御により駆動スピードを速めたことに加え、残光時間を従来の1/3に短縮した「新短残光蛍光体」の採用により、発光時間を従来の4分の1に低減する「高速駆動」を実現した。これにより、高画質3D映像表示に必用となるクロストーク(2重像)の低減に成功、クリアで高精細な3D映像表示を可能とした。

クロストークを低減させ、3Dの画質を向上させた

また、プロフェッショナル用途の業務用ディスプレイにも使用している「プロ仕様エンジン」を搭載。コンテンツに記録された映像情報をより忠実に再現するために、圧縮していない本来の色信号も再生できるように、画素ごとの信号処理を従来の16ビットから24ビット処理に高め、従来比2倍の色表現能力を実現した。さらに、HDTV放送規格に適合した、色域を任意に変更することができるプロ仕様の画質調整機能である「カラーマネジメントシステム」を採用することで、スタジオモニタに迫る微細な描写で、映像本来が持つディテールや質感をより忠実に再現することを可能としたほか、自動的に中間フレームを生成する「24Hz画像処理技術」により、フィルムで撮影・収録された映画ソフトなども、滑らかで鮮明な映像で再現することが可能となっている。

短残光の「新高密度蛍光体」を採用

残光時間を短くした新発光制御を採用

「3Dグラス」でも、2重像の低減を実現

加えて3D表示には、左眼、右眼、交互に再生される映像を専用シャッターメガネを通して見る「フレームシーケンシャル方式」を採用。同梱されるアクティブシャッタ方式の「3Dグラス」を用いることで、PDPの発光と「レンズ部」の開閉タイミングをシンクロさせることが可能となり、パネルが発光していない間は「めがね」のシャッタを閉じ、不要光をカットすることで、2重像を低減することに成功している。

なお、パネルそのものも発光効率を2009年のPDPに比べ約2倍に向上させたほか、予備放電レスでも発光を可能にした新開発のものを採用。これにより、1画面内に同時に表示できるネイティブコントラストで500万対1を実現している。

新たに開発された3D対応プラズマパネルは、プラズマ発光のすべてのステップで効率化が図られた