凸版印刷は11月17日、160社超の全グループ企業で利用するクラウド環境の実現に向け、2011年4月までに日本アイ・ビー・エムのサーバとストレージを用いてインフラを仮想化統合すると発表した。
凸版印刷は、クラウド環境を構築し、全グループ企業がITシステムを共有する「グループ・シェアード・サービス」として利用する予定。
グループ・シェアード・サービス実現の第1ステップとして、各グループ会社が保有するサーバとストレージを仮想化技術で統合する。
サーバについては、データベースを中心としたUNIXサーバ25台とオフコン4台の計29台を、POWER7プロセッサ搭載サーバ「IBM Power 770」2台に統合し、UNIXとオフコンの両環境を稼働させる。これにより、運用コストは約35%削減される。
ストレージについては、これまで個々のシステムが管理していたストレージをストレージ仮想化製品「IBM System Storage SANボリューム・コントローラー」を活用して統合する。これにより、データ格納領域を単一イメージとして把握することが可能になり、運用が容易になるほか、ストレージの使用率が向上する。
凸版印刷は今後、約300台のサーバをIBM Power770とx86ブレード・サーバによって統合し、サーバ台数を半減させる予定。