米Googleの音声コミュニケーションサービス「Google Voice」のiPhone用アプリが、11月16日に米国のiTunes App Storeに登録された。同アプリに関しては、昨年夏にApp Storeへの登録申請をAppleが却下したという報道が広がり、連邦通信委員会(FCC)が調査に乗り出す騒動に発展した。Appleが実際に却下したかは不明だが、Googleは今年1月にiPhone向けにネイティブアプリ版ではなく、Webアプリ版の提供を開始していた。

Google Voiceアプリについて、Appleが問題視していた点としてiPhoneの標準機能の改造が指摘されていた。Android携帯でAndroidアプリ版のGoogle Voiceを導入すると標準の電話機能にGoogle Voiceが組み込まれる。同様の統合をiPhone版でも試みていた可能性がある。

16日にリリースされたiPhone用Google Voiceアプリは独立しており、iPhoneの標準電話機能との関係はダイヤル機能などの連係にとどまっている。Google Voiceの番号で電話を受けられ、またGogole Voiceの番号が相手のコーラーIDに表示されるように電話をかけられる。Google Voice料金での国際通話も可能。iOSのプッシュノーティフィケーション機能でGoogle Voiceのボイスメールやテキストメッセージが通知される。Google Voiceの全ての機能をiPhoneで利用できるようになるが、iPhoneの電話機能と統合されてはいないため、電話をすべてGoogle VoiceにまとめようとするとAndroid版よりも手間がかかる。