Analog Devices(ADI)は、RF送受信機能やデータコンバージョン、マイクロプロセッサなどプログラマブル無線を実現するために必要なすべての機能を集積した遠隔バッテリ駆動ワイヤレスセンサ・ネットワーク(WSN)アプリケーション向けSoC製品「ADuCRF101」を発表した。

「ADuCRF101」のイメージ

同製品にはARMの32ビットコア「ARM Cortex-M3」を搭載しているほか、12ビットのA/Dコンバータ(ADC)、8KBもしくは16KBのオンチップSRAM、フラッシュメモリ(最大128KB)、ISM帯無線トランシーバを集積している。また、Cortex-M3は増えつつあるさまざまなセンシングや計測機能のサポートに必要な処理能力を提供すると同時に、シリアルダウンロードやデバッグ機能、時計用水晶振動子を外付けにしたウェークアップタイマ機能、および8wayのプログラマブル分周期付き16MHz PLLが搭載されている。

さらに、軍用のRFID向けに策定されたISO-18000-7規格に基づいた433MHz多目的ワイヤレスセンサ・ネットワーク規格の普及を促進する団体「DASH7」をサポートしているほか、802.15.4ベースのネットワークにも対応している。

トランシーバ周波数は862~928MHz、および431~464MHzで、データレートは1~300Kbps、送信出力は-20~+12dBmとなっており、送信モード時の動作電流は8.7~32mA、受信モード時の動作電流は12.8mAとなっている。

なお、同製品はフラッシュメモリとSRAMのサイズ違いにより2品種が用意、いずれもすでにサンプル出荷を開始しており、1000個受注時の単価はフラッシュメモリ64KB、SRAM8KBの「ADuCRF101BCPZ64」が4.05ドル、フラッシュメモリ128KB、SRAM16KBの「ADuCRF101BCPZ128」が4.50ドル(いずれも米国での販売価格)となっている。