Java Programming Language

Oracle's JVM Strategy (Henrik on Java)においてJavaに対するOracleの戦略概要が発表された。OracleのJavaをめぐる取り組みはQConでの発表をきっかけに疑問視する声が上がっていた。戦略をはっきり説明することで、こうした疑念を払拭する狙いがあるものとみられる。紹介されているOracleのJava戦略は次のとおり。

  • オープンソースのOpenJDKも、公開できないコードを含んだ無償のOracle JDK/JREのどちらも、従来どおり開発とメンテナンスを継続する。無償のOracle JDK/JREに関するエンタープライズサポートも従来どおり提供を継続する。
  • JRockitとHotspotを単一のJava仮想マシンへ統合する。双方の利点を組わせる取り組みをすすめる。開発結果は随時OpenJDKへマージしていくとともに、JRockitとHotspotのマージには数年の期間を見積もっている。JRockit関連のコードでOpenJDKに取り込むことになるコードは、これまで寄贈されたコードの中でもかなり大きな量になる見通し。
  • Java for Business、JRockit Mission Control、JRockit Real Time、JRockit Virtual Editionのようにこれまで商用向けに提供されてきたものは、今後も商用向けに提供するし、これまでどおりソースコードを公開することもない。
  • Oracle JDK/JREで使われているクローズドソースのうち一定部分は、サードパーティとの契約の関係で公開できないものになっている。こうしたクローズド部分をオープンソースソフトウェアで代替えすることも考えるが、当面の間はJDK7をまとめあげてリリースすることに注力するため、現在の優先順位はそれほど高くない。

従来どおり、開発の成果物のほとんどはOpenJDKにマージされオープンソースソフトウェアとして公開すること、JRockitとHotspotとの統合結果もOpenJDKに提供すること、商用関連サービスなども従来通り継続して提供していくことなどが説明されている。