Analog Devices(ADI)は、医療イメージング向けにオクタル(8チャネル)超音波レシーバの第4世代製品となる低消費電力レシーバIC「AD9278」「AD9279」2製品を発表した。いずれもすでに量産出荷を開始しており、単価は1000個受注時でAD9278が58ドル、AD9279が62ドルとなっている。

低消費電力レシーバIC「AD9278」「AD9279」のパッケージイメージ

2製品ともに、ハイエンド/ミッドレンジおよび携帯型超音波システム向けの製品で、AD9278が携帯型超音波システム向けで、AD9279が、ハイエンドおよびミッドレンジシステム向けとなっている。ピンおよびパッケージ互換となっており、設計者は共通のPCBレイアウトを複数の超音波プラットフォームで利用できるため、開発時間とコストの節減が可能となる。

また、連続波(CW)ドップラ処理の実現に向け、面積と消費電力を低減する高いダイナミック・レンジのプログラマブル位相回転付きI/Q復調器に加え、低ノイズのTGC(タイム・ゲイン・コントロール)モード性能を提供するために、同社のデータコンバージョン技術を集積している。

さらに、最高67dBという、最高クラスの出力換算での大信号時のSNRを提供することで、診断用超音波システムの感度を向上、加えて最高480MHzまで動作し、ダブルデータレート動作をサポートするデータクロック出力やA/Dコンバータの前段に置かれ、8MHzから18MHzでプログラミング可能な2次アンチエリアスフィルタを集積している。