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Googleは3日(米国時間)、Webページの読み込みを高速化するためのApache HTTPサーバモジュールmod_pagespeedを公開した。このモジュールを導入すると自動的にいくつものページスピード最適化を実施し、自動的にページ読み込み速度を高速化する。これまで取り上げられてきた最適化テクニックを自動的に実施するようにしたもの。開発チームが実施したところでは平均で2倍の高速化が確認できたという。
mod_pagepeedが実施する主な最適化は次のとおり。
- キャッシュの最適化。画像やロゴをいつでも更新できる状態にしつつ、キャッシュ期限を1年間まで引き伸ばしキャッシュ効果を高いものにする。
- HTMLコンテンツからコメントの削除、ホワイトスペースの削除、同等でより短い表記への自動変更などによるコンテンツサイズの削減。ただしIEコンディショナルコメントは削除しないなど、そのあたりは考慮されている。
- 画像の自動スケール、自動圧縮、メタデータの削除。
- CSSやJavaScriptのファイルの自動結合と自動圧縮。
- クライアントサーバラウンドトリップの最適化。
- 転送データサイズの最適化。
ひとつひとつの最適化ティップはシンプルなものだが、手動でやるとなるとかなり面倒なものばかり。mod_pagespeedではこうした最適化を自動的にオンザフライで適用する。コンテンツは従来のままでmod_pagespeedモジュールを導入するだけでページの読み込み速度が高速化するのはオンザフライで処理を実施しているため。
mod_pagespeedを導入するにあたってApacheを再構築する必要はない。提供されているパッケージをインストールしてからApache HTTPサーバを再起動すればいい。なお、mod_pagespeedの設定ファイル(pagespeed.conf)は最初の状況ではすべてのフィルタが無効に設定されているため、有効にしたい機能を随時有効にして効果を発揮させる必要がある。
mod_pagespeedではページ読み込み時間の統計情報を取得する機能も提供されている。特定のJavaScriptスニペットをHTMLファイルの最上部と最下位に挿入しておけばよく、この統計結果を見ながら、どのフィルタがどの程度の効果を及ぼすのを計測できる。もっとも有効になるフィルタを利用するようにすればよい。