米Googleは11月5日、「Google Contacts Data API」の利用規約を変更し、「Facebook」などの外部サービスがGmailの連絡先データを一方的に自動インポートするのを遮断するという動きに出た。プラットフォーム化する米FacebookとGoogleとの対立が深まっていることを示す例といえそうだ。
これまでは、ユーザーがFacebookで新規にアカウントを作成すると、オプションとしてGmailやYahoo Mail、HotmailなどのWebメールから連絡先を自動でインポートできた。今回のAPI利用規約変更により、Googleは外部サービスによる自動インポートを遮断する。
米Wall Street Jounalや英Reutersなどが報じたところによると、Googleは今回の動きに出た理由として、Facebookが自社ユーザーの連絡先データのエクスポートを拒否していることに触れている。Googleはデータのインポート/エクスポートを容易にするデータ開放イニシアティブ「Data Liberation Front」を提唱しており、データの囲い込みではなく相互公開を求めている。
Facebookなどが提供する連絡先自動インポートは、これらSNSサイトがユーザーを拡大するにあたって重要な機能となっている。一方で、GoogleがFacebookに対しエクスポートを求めているデータはFacebookの「中核となる資産」である、と米Gartnerのアナリスト、Ray Valdes氏は英Financial Times紙に語っている。Valdes氏はGoogleとFacebookの意見相違は「両者間の勢力衝突」と形容している。