先週末から今週にかけては2010年度第2四半期決算ウイーク。経営チャンネルで取材することが多い電機大手各社はほとんどが増収増益で、通期予想を上方見直しした企業も多い。そのわりには発表内容にもあまり浮き足だったところが見えないのは、止まらない円高を含め、日本経済の先行きがあまりに不透明だからだろう。自国の経済を信頼できないというのはかなしいことである。
11月8日からのCoverStoryでは各社の第2四半期決算を中心にフィーチャーする予定なので乞うご期待。
それでは、決算関連の記事もいくつかランクインした10月29日(金)から11月4日(木)までのPV上位10記事を見ていこう。
1位 | 6分チャージで600km走破、DBM Energyの新型バッテリー | 11月2日 |
2位 | 【レビュー】iPhoneアプリがキー入力中に落ちるようになった場合の対処方法 | 10月28日 |
3位 | 止まらないスマホ訴訟合戦 - MotorolaによるApple提訴を受け、Appleが反訴 | 11月1日 |
4位 | 【レビュー】Mac OS Xディスク空き容量をちょっとでも増やす方法 | 10月28日 |
5位 | 【レポート】パナソニック大坪社長が見せた3社統合と事業再編への決意 | 11月2日 |
6位 | ずる休みの理由は"体調不良"がトップ、"母親がにわとりに襲われた"もアリ!? | 11月2日 |
7位 | 【レポート】コンパクトデジカメの誤算大きく… キヤノンMJ、第3四半期は減収減益 | 10月29日 |
8位 | Windows 7を高速化するテクニック6 | 1月6日 |
9位 | 【コラム】インド・中国への羅針盤 第8回 取るに足らない!?レアアースと引き換えに「水」インフラを確保するインド | 11月2日 |
10位 | シャープ、10Q2は大幅な利益改善も通期見通しは下方修正へ | 10月29日 |
前週、前々週と高い数字を稼いだGoogleのロボット自動車技術につづき、今回はドイツの電気自動車ネタが1位に。たった6分間の電気チャージで時速88km×7時間、約700kmを走行したというからすごい。核となっているバッテリーはリチウムイオン電池…ではなくて、リチウムメタルポリマー電池というものらしい。リチウムイオン電池より強力で、しかも廉価で生産が可能だとか。本当だとしたら実用化が楽しみである。ちなみに経営チャンネルではクルマや電池関連の記事は人気が高く、高PVを記録することが多い。
わずか60PVの差で惜しくも2位となったのはiPhoneアプリがキー入力時に落ちる場合の回避策。iPhoneの日本語入力(フリック入力)は慣れないと短い文章を打つだけでもけっこう疲れてしまう。だが、それよりもやっかいなのが、入力中にアプリケーションがいきなり落ちること。そういえば昔、Macを使ってDTP作業していたときによくこういうことがあったなあ……と思い出す。後藤大地氏のお勧めの対処法は"キーボードの変換学習をリセットする"というものだ。詳しくは本記事を。なお、Apple関連のレビューでは、同じ後藤氏が執筆した前週7位のMac OS Xのtipsが今週も毎日一定数以上のアクセスを得て4位にランクインしている。
昨年来から過熱ぎみのスマートフォンベンダの訴訟合戦ネタも、読者からの関心が高い分野である。AppleがMotorolaを反訴したことを伝えるニュースも多くの注目をあつめ3位に入った。今後もAppleとAndroid陣営、それにMicrosoftとNokiaが加わって、訴訟というボールがあちこちに投げられそうだ。このとばっちりが、端末価格の高騰や品薄といった形でユーザ側に及ばないことを願うばかりである。
5位となったパナソニックの三洋電機およびパナ電工の統合プラン、記事も毎日よく読まれたが、記事中に挿入したパワポ画像の拡大表示回数も非常に多かった。パナソニックの今回のTOBで注目されるのは、やはり三洋電機の資産をどう扱っていくかだろう。3社統合を受けて大幅な事業再編を実行し、パナソニックのもとに一大グループ企業を結集させるというこの戦略、日本を代表する電機メーカーだけに、その影響力は大きい。今後も引き続き、当チャンネルでも動向を追っていきたい。
今週のフォトグラフ
今週1位の記事にも代表されるように、電気自動車関連の記事は相変わらず人気が高い。ハイブリッド車などのおかげもあるが、5年前、10年前に比べて確実に電気自動車は我々にとって身近な存在になった。
今週の一枚は大河原克行氏撮影の、米国の電気自動車メーカー Tesla Motors(テスラ・モーターズ)のスポーツカー。なんでも11月4日、パナソニックがテスラに3,000万ドルの出資を行ったのだとか。電気自動車用のリチウムイオンを共同で開発するらしい。電気自動車はこれからも目が離せない分野である。