提供されているアプリケーションの数は20万本以上。暇つぶしから業務効率化までさまざまな用途に活用できるiPhoneは、旧来の携帯電話に比べると使い手の個性が現れやすいモバイル端末と言えるだろう。
では、世の賢人たちのiPhoneにはどんなアプリケーションがインストールされているのか。本誌は、11月13日より開催される「Web Directions East 2010」に登壇予定の世界的に著名なエンジニアたちから、自身が利用しているiPhoneアプリを紹介してもらったので、3回にわけてお伝えしていこう。
1. Jonathan Starks氏
Jonathan Stark - http://jonathanstark.com/
モバイルアプリケーション開発を専門にしているコンサルタント。その腕は、米紙「Wall Street Journal」でも賞賛されている。
著書には、最近日本でも刊行され売り切れ中の『Building Android Apps with HTML, CSS, and JavaScript』(邦訳『iPhoneアプリケーション開発ガイド』、オライリー刊)や、『Building Android Apps with HTML, CSS, and JavaScript』などがある。
モバイルアプリを開発している仕事柄、机にはたくさんのスマートフォンが並んでいます。特に使い分けているわけでもありませんし、出荷時の設定に戻してやり直すのも面倒なので、ホームスクリーンもあまりカスタマイズする時間もなくいろいろ羅列している状態です。
しかし、先日iPhoneのホームスクリーンを整理する機会がありました。たくさんアプリがありますが、まずは使う頻度に応じて先頭から順に並べて行きました。
ホームスクリーンがいっぱいになった状態で今度はアプリの色で分類しました。Safari からWebアプリを利用する機会が多いので、20あるホームスクリーンのアイコンのうち5つはWebアプリへのリンクになりました。スマートフォン、ノートパソコン、デスクトップと数々のデバイスをもっているので、それらをシームレスにデータを同期するのであれば Web アプリ以外にないですね。
Jonathan Stark氏のiPhoneのホームスクリーン |
最も使うWebアプリはGmail。アップルのMailアプリからもGmailは使えますが、使いやすさや機能の充実さは圧倒的にWebアプリが優位です。開発者にも参考になるアプリだと思います。
そのほかに使うアプリと言えばGoogle Calendar、Remember the Milk、Kiloですね。どれも有名なので今更説明するまでもないでしょうが、少なくとも一日に10回以上は立ち上げているアプリ達です。
FoursquareとGwallaのような位置情報サービスはとても楽しいですが、あまり使わないですね。Where 2.0というカンファレンスで講演する予定だったので話の種に試しに入れてみたのですが、あまり使っていません。おもしろいサービスなのですが『使える』アプリとは言えないですよね。
Twitter を使うときは Tweetie 2を利用しています。
2. John Resig氏
John Resig - http://ejohn.org/
Mozilla CorporationのJavaScript Tool Develoer。JavaScriptフレームワーク「jQuery」の開発者として有名。
間もなく、『Pro JavaScript Techniques』に続く2冊目の著書『Secrets of the JavaScript Ninja」が出版される予定。
2007年に行ったインタビュー記事はこちら。
iPod、時計、メモ帳、カメラ、カレンダーなど購入時にインストールされているネイティブアプリを使うことが多いですね。
他のアプリは以下のとおりです。
NOAA: アメリカ国内の詳細の天候情報が知りたい方にはNOAA公式サイトがお勧めです。
myNZB: Usenetを利用して自宅にあるサーバーにアクセスするためのアプリです。
Twitter: Twitter の閲覧には公式アプリを利用しています。
Foursquare: 友達に今自分が何処にいるのかを知らせるのにFoursquareの公式アプリ使っています。
Facebook: Facebookは、主に友達の現況を知るために使っています。
Carcassonne: 最近はCarcassonneというパズルゲームにハマっています。友達と点数を競い合うことが出来るのが楽しいですね。
Yelp: Yelpは地元の良いレストランを探したり、レビューを読むのに使っています。
MassTransit / CatchTheBus: MassTransit / CatchTheBusはボストン周辺のバスや電車情報を教えてくれるアプリです。
壁紙にはフランシスコ・デ・ゴヤの作品をつかっています。彼の作品の多くはショッキングで不安な気持ちにさせますが、同時に夢中にさせる何かがあると思います。
(翻訳 : Web Directions Eastスタッフ 長谷川恭久)
Web Directions East 2010
- http://east.webdirections.org/2010/
Webデザイン/プログラミングの最先端技術を解説するテクニカルカンファレンス。シドニー、ロンドン、アトランタなど、世界各地で開催されている「Web Directions」の日本版になる。3回目となる今回は、11月13日(土)~15日(月)の3日間、東京都中央区の野村コンファレンスプラザ日本橋にて開催。13日、14日は世界のトップエンジニアの指導が受けられるワークショップ、15日は同じくトップエンジニアによる14のセッションが用意されたテクニカルカンファレンスとなっている。
参加費用は3日間いずれも1日あたり4万9000円。詳細はこちらの記事で確認してほしい。