雑誌『+DESIGNING』、雑誌『Web Designing』、『マイコミジャーナル』の3媒体が、様々なジャンルのクリエイターたちを100人連続で紹介していく新企画。第80回は、ユニークなフォントを制作するFLOP DESIGNの加藤雅士が登場。
加藤雅士プロフィール
金沢美術工芸大学(工業デザイン科)卒業。家具メーカーに勤務後に退社し独立。ロゴ、グラフィック、イラスト、ウェブ、プロダクトまで自由なフィールドで仕事をする。10年間ほぼ毎月新作フォントを発表。著書「Design Font」「パターンマニア」「アイコンマニア」「電子書籍の作り方、売り方」など多数。自らのホームページで様々な素材集・フォント集をインディーズブランドとして販売する田舎暮らしクリエイター。
Q&A
――この仕事に就こうと思った年齢ときっかけは?
加藤雅士(以下、加藤)「26歳くらいだと思います。退社がきっかけです。当時の流行で、ネットでの知り合いがみな二十歳そこそこで独立していったので、その流れにのって勢いでというのもあると思います」
――これまでで一番思い入れのある仕事は?その理由や思い出を教えてください。
加藤「自分のサイトで販売している『みんなのフォント』です。手書きを元にして作ったフォントなのですが、ここ数年はこれを作ることが目標というか、ずっとアイデアを考えてばかりいるので。あとは今作っているフォント。過ぎてしまった過去には、あまり思い入れがありません」
――この仕事を辞めようと思ったことはありますか?また、そのきっかけは何ですか?
加藤「ないです。他に取り柄もないので(笑)」
――これから取り組んでみたいこと、関わってみたい仕事は何ですか?
加藤「本文用のフォントです。今後取り組むべきプロジェクトを模索する日々です。夏にやったイベントの続きや、なにかウェブで面白い仕掛けができればしてみたいです」
――愛用している、思い入れのある道具や本、ものを教えてください。
加藤「『浜野安宏コンセプトインデックス』という本はかなり影響されています。道具では無いのですが、常に音楽を聴きながら仕事をするので、その時良く聞く曲には影響を受けていて、これが僕にとっての道具でしょうか」
――尊敬している人を教えてください。
加藤「田中一光、ディック・ブルーナ」
――アイデアを練る場所、時間などを教えてください。
加藤「自分の家の中です。だいたい、いつでもアイデア考えています」
――1カ月で仕事をしない日は何日ありますか?
加藤「プライベートな制作を含めると2、3日ぐらいです。依頼された通常の仕事については土日は行いません」
――理想的なオフの過ごし方は?
加藤「いつも行き当たりばったりだったり、ダラダラと過ごしてしまうので、きっちりスケジュールを決めてオフを過ごしたいです」
――趣味やコレクションなど、いま、個人的にハマっていることを教えてください。
加藤「本と音楽です。高校の時からあまり変わっていません。新譜とか新刊は、常にチェックしていて、それが楽しいです。Twitterとかで、そういうことをつぶやいたりするのも楽しいですね。ただネットの普及で情報量が多くってそれが困りものです。じっくりひとつの作品に向き合うことが減ってきている気がするので何とかしたいです」
――お酒を飲みますか?週何日、どのくらいの量を飲みますか?
加藤「ほとんど飲まないです。どちらかというとスイーツ部な感じなので、大人っぽくお酒が飲めるようになりたいです」
――同業でよく飲みにいく、食事をする人は誰ですか?
加藤「群馬県でもわりと田舎なので同業者が、あまりいません。Maniackers Designとは親交があります」