Freescale Semiconductorは、同社のエアバッグ用インテリジェント・センサ・ソリューション「Xtrinsic」として、自動車用乗員保護システムの増強に特化した加速度センサ「MMA16xxW」および「MMA26xxW」を発表した。2ファミリともにすでに量産出荷を開始しており、1万個購入時の参考単価は、2.99ドルとなっている。
2ファミリは、エアバッグのバス規格DSI(Distributed Systems Interface)2.5に準拠しており、各所に設置した圧力センサや加速度センサ、乗員検知センサ、シートベルト・センサをメイン・エアバッグ電子制御ユニット(ECU)にリモート接続することができ、ポイント・ツー・ポイント型、パラレル型、ならびにデイジー・チェーン型のネットワーク構成をサポートしている。
また、これらセンサを活用することで、システムの小型化と柔軟な車内モジュール配置が可能になり、オーバダンプ型の加速度センサの応答では、自動車の衝突時に発生する高振動・高周波の衝撃を受けた場合に、信号歪みが最小化されるほか、高精度信号により、衝突時にエアバッグ装置の作動が必要かどうかを厳密に計算することが可能となるとする。
2kHz以上の出力データ・レートを実現し、同一バス上で最大4つのセンサを組み込むことが可能。このため、部品点数を削減しながら、多数の機能を統合することが可能となるほか、MMA26xxWではバス・スイッチをサポート。サテライト・モジュールの障害発生時にエアバッグ・システムが再構成できるため、常時接続型の安全環境を構築することが可能となる。
±50g~±312.5gのフルスケール・レンジ(標準)に対応したX軸またはZ軸の加速度センサであり、2極(180Hz)、4極(400Hz)、4極(800Hz)の選択可能なローパス・フィルタを搭載しているほか、16μsの内部サンプル・レートおよび1μsの補間を実現している。-40℃~+125℃の動作温度範囲で、AEC-Q100認証リビジョンGグレード1に対応する。