ノークリサーチは、年商500億円未満の国内中堅・中小企業を対象に、導入済みの会計管理システム製品/サービスに関する調査を実施し、その分析結果を発表した。有効サンプル数は1,400件。
それによると、会計管理システムシェアの2009年の上位3位は「勘定奉行」「弥生会計」「PCA」の順であったが、2010年の上位シェアは「勘定奉行」「弥生会計」「SMILEシリーズ」「PCA会計」となった。
導入済みの会計管理システム製品/サービスの利用形態については、パッケージ利用が76.8%、独自開発が19.9%、ASP/SaaS形態が2.2%となっている。ASP/SaaS形態は小規模なユーザー企業にとって有効な利用形態とみられることが多いが、小規模企業では会計士や税理士が会計管理システムの選定に大きな影響力を持っており、会計士/税理士に対するインセンティブを確保した上で提供されるASP/SaaS形態サービスは少なという。そのため、年商5億円未満ではASP/SaaS形態の比率は0.7%に留まっているという。
今後新たに会計管理システム製品/サービスを導入する際にどういった形態を採用するかについては、導入済みと比べると独自開発システムが減少する一方で、パッケージが増えている。ノークリサーチでは、法改正への対応コストを削減するなどの理由から、今後もパッケージをなるべくカスタマイズせずに導入する意向が高まると予想している。